今なら言える
- 2011.05.13
- ブラジル
時が経つのは早いもので、初めてブラジルに(初海外旅行がそうなんだけど)行ったのはかれこれ、27年前になる。何であんな航空会社で行けたんだろう? 伊丹空港からソウル経由で某ケ航空でロサンゼルスへ。一旦アメリカに入国後、今は無き(某鶴航空ーちゃんとあるんだけどね)でリオへ。ロサンゼルス以降の航空券なんて日本からもらえず、ロサンゼルスのチェックインカウンターに名前を言えば貰えますって!何も知らない少年は大人の言葉を信じてそのまま渡米。ホントにカウンターに行って、名前を言えば出てきたんだから、スゲー時代だ。リオに到着後、空港で右も左もわからん状態でインフォメーションの女性のポルトガル語にビックリ!なーんもわからん。流石に落ち込んだ・・・何とか市内行きにバスに乗り込んで、運転手にグロリアホテルに近くなったら教えて!って行ったらOK!だって。ウキウキでバスに乗ってリオ港を通り、サンドス・ドゥモン空港を通過。段々カリオカでバスが一杯になってきた。スーツケースを持って乗ってる外人はその少年だけ。なんて無謀な。普通はラジオタクシー使え!ってガイドブックに書いてなかったか?実はその少年、ガイドブックすら持っておらず、何も下勉強せずに始めてのブラジルに来たのであった。フラメンゴ海岸を通過する辺りで何か右側に大きなホテルが。「おっHOTEL GLORIAと書いてあるではないか!」あそこだ!と思ったが運転手は何もアクションを示さない!ウーン・・・といってる間にホテルが右手後方に。なんか、まずいと思って運転手に聞いてみる。親指一本立てる。その少年はジェントルマン。ニコっと笑って「オブリガード」といってスーツケースを担いで降りていった。バスからはカリオカがみんな見ている!ひっそりと中指を立たせているなんて知らないんだろう。スーツケースを引きずり5分道を戻り、やっとホテルへ。一泊だけ事前に予約していたホテル。5星のいいホテルだそうだ。何とかチェックインも終え、部屋へ。お腹がすいたから昼飯だ。一生懸命このブラジル旅行を楽しみにバイトで稼いだ100万円。1ヶ月ブラジルに滞在するのだ。食事なんて贅沢なもんはいらん!色々店を覗いたが結局は屋台に。目の前にあるパイみたいなものはなんだ!説明されてもわからん!
結局サンドウィッチ系に目が移り、最終的にオーダーは"ミスト・ケンチ"ブラジルのポピュラーなホットサンドだ。それからその少年はあらゆる所でこれを食べた。サンパウロ、イグアス、ベロオリゾンテ、マナウス、ベレン、サンルイス、フォルタレーザ、サルバドール。どこに行っても彼はミスト・ケンチ!ミスト・ケンチ!今から考えるとあまりにもバカな食事だ。朝はホテルで食べれるから昼、夜兼用でミスト・ケンチ。そこまで節約する必要は無かったのだ。日本に買える時は十分お金を余らしていたのだ!最後の空港で贅沢しよう!そうだ!マクドナルドだ!またパンかい!
列に並び順番を待つ。チーズバーガーがあるぞ!またチーズかい!そう。ミスト・ケンチの中身は実はチーズなのだ!少年の順番だ。チーズハンバーガー! 通じない!何度言っても通じない! かわいそうにそこでも彼はまた言った。「ミスト・ケンチ」 あぁ、情けない。
何か、今回のミスト・ケンチはしょっぱいな・・・・
あれから27年。今なら言えるぞ!「ウンブルゲ」 ・・・・H.O・・・・